赤外線サーモグラフィ診断
赤外線サーモグラフィ計測
私どもシンワリース販売株式会社はサーモグラフィ協会の正会員として赤外線サーモグラフィ計測の普及にあたっております。
赤外線サーモグラフィ計測は非破壊、非接触で計測ができることや異常部を稼動状態で計測できるなどいろいろな可能性を秘めた計測方法です。
電気設備計測業務
現在行われている接続端子部の点検は、停電時の外観目視及びネジ部の締め付けトルクの確認が行われていますが、この作業において点検中は停電させることが必須となり、生産設備の稼働率に大きな影響を与えます。 また、ネジの締付け不良はこの点検にて発見できますが接触面の酸化による不良は発見できないばかりか、ネジ部を増し締めしても 改善されません。 赤外線カメラによる計測は、電気設備の稼動状態における各部位の温度を測定でき、設備の異常を早期に発見し事故を未然に防ぐ非常に有効な手段です。
電気設備計測の流れ
打ち合わせ ▼ |
・点検対象の確認 |
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・点検箇所数の確認 | |
・設備設置状況の確認 | |
点検計画 ▼ |
・設置リストの取得 |
・点検チェックリストの作成 | |
・点検機器の選択 | |
・点検日程設定 | |
計 測 ▼ |
・作業日程に合わせ計測 2名1チーム
※点検規模により複数チームで実施 |
報告書作成 ▼ |
・点検リストの作成 |
・発熱箇所の解析、抽出 | |
・発熱要因の検討 | |
・改善提案、計測報告書作成 | |
報告書の提出 | ・各報告書を提出 |
電気設備の発熱例(実証試験)
- 異なる不良箇所発熱の相違(NFB)
- [試験方法]
NFB端子部に端子締め付け不良と内部接点不良部の異なる不具合箇所を設け、発熱拡散状況を計測する。
(負荷:7A)
(内部接点不良) - 負荷による発熱の相違(端子台)
- [試験方法]
端子台締め付け不良部を設け、異なる負荷状況での計測を行う。
(負荷:7A)
(内部接点不良)
高圧電気設備について(電力会社所有を除く)
- 高圧電気設備の計測対象
- [電柱]
開閉器接続部、架空引き込み部、ケーブルヘッド等 - [開閉所・変電所・受電所]
断路器、高圧交流負荷開閉器、パワーヒューズ、高圧カットアウト、遮断器、高圧進相コンデンサ、リアクトル、計器用変成器、変圧器等 - サーモグラフィー計測によって捉える事のできる事象
- [端子接続部]
接続抵抗による発熱(緩み・酸化) 、誘導による発熱 、過負荷・放熱障害による加熱 - [パワーヒューズ、コンデンサ、変圧器本体部]
パワーヒューズ本体寿命及び過負荷による発熱、本体内部不具合による絶縁油の温度上昇(本体表面温度)
赤外線サーモグラフィー計測のQ&A
- Q-1 一日で工数はどれくらい計測できますか?
- A-1 計測するものによりますが60面体相当計測できます。
- Q-2 距離はどれくらいまで離れて計測できますか?
- A-2 30cm~∞(望遠レンズ対応)で計測できます。
- Q-3 どれくらい大きいものまで計測できますか?
- A-3 分割したり拡大したりするので特に制限はありません。
- Q-4 基盤実装品の発熱状態から良否判定可能ですか?
- A-4 劣化からくる抵抗増加による異常発熱などを計測できます。
- Q-5 地下埋設配管の診断(減肉による小さな水漏れ)はできますか?
- A-5 温度差を捉えることが非常に困難なため計測できません。
- Q-6 2次側機器(ポンプ、コンプレッサ)の不具合の判定は可能ですか?
- A-6 機器の不具合が発熱を伴うものであれば判断できます。(相別不均衡、過電流など)
- Q-7 電気室の点検スペースが狭いのですが大丈夫ですか?
- A-7 現場を見せて頂いてからの判断となります。(打合せにて計測の詳細を決めます)
- Q-8 負荷はどの程度から判断できますか?
- A-8 20%以上あれば問題ありません。
- Q-9 特高受電でも計測できますか?
- A-9 特に問題はありません。
- Q-10 水冷ケーブルの計測は可能ですか?
- A-10 水冷ケーブルは大電流を流すため、かなり発熱します。
そこで、ケーブル自体を冷やすためにウォータージャケットの中を通しています。
水が詰まっていた場合は当然その部分が発熱しますので計測可能です。 - Q-11 計測にあたり、高周波障害の影響はないですか?
- A-11 電磁誘導などの影響はサーモカメラのモニターに影響があるもしれませんが、その場合はアルミホイルなどで遮蔽すれば大丈夫です。
- Q-12 接点部の磨耗判断は可能ですか?
- A-12 接触抵抗の増加により温度上昇が生じるので判定可能です。